2026年8月1日(土)
標本づくりに挑戦!国立科学博物館 筑波研究施設で昆虫学者のお仕事を体験する特別な一日

国立科学博物館(筑波研究施設)に全面協力いただき、「ドコモ未来フィールド」の特別体験イベントを開催しました。
クマバチを使った「標本づくり体験」、普段は入ることができない「収蔵庫(昆虫標本室)見学」や「昆虫分類体験」まで!昆虫研究者のリアルな仕事を体感する特別プログラムを存分に楽しみました。



昆虫学のセカイへ!昆虫研究者の幅広いお仕事
夏休み真っ只中となったこの日、「大好きな虫のヒミツを知りたい!」「自由研究のテーマにしたい!」と意気込む子どもたちが会場に大集合。少し緊張しつつも、胸を躍らせる様子で特別な一日がスタートしました!

今回案内してくれるのは、国立科学博物館 動物研究部 陸生無脊椎動物研究グループに所属する井手竜也研究主幹。最前線で活躍されている井手先生からの「虫は好きですか?」という声がけに、「好き!」と元気に答える子どもたちの声でワークショップがはじまりました。
まずはアイスブレイクとして、ムシクイズに挑戦。「このハチのなまえは?」という問題にすぐ回答する子どもたちの豊富な知識に井手先生も感心していました。

続いて、博物館の昆虫学者のお仕事の紹介です。国内外での採集・標本の作製・分類、論文や学会発表などの「調査・研究」にとどまらず、外部からの標本受入・データベースへの登録・貸出など標本資料の「収集・保存」に関わるお仕事、展示の監修や博物館内外での講義といった「展示・普及」に関わるお仕事など多岐にわたります。
これまでに22もの新種を発表してきた井手先生。そのお仕事内容に子どもたちは興味津々!また、普段何気なく目にする昆虫が、採集・標本作製・分類という調査研究のプロセスを経てどのように調べられていくのか、熱心に耳を傾けていました。

集中して取り組んだクマバチの「標本づくり」
いよいよ、お楽しみの「標本づくり」がスタートです。シャーレに入ったクマバチのオスを使い、まずは井手先生の実演でポイントを学びます。その後、一人ひとりが実際に手を動かしながら標本を仕上げていきます!

細かい作業が求められるため、子どもたちは真剣な表情で標本と向き合っていました。とくに羽を広げる工程には苦戦していましたが、難しいところは井手先生が直接サポートしてくださいました。

完成した標本には、採集情報を記した「ラベル」が欠かせません。正しい情報を残すことで、100年後も価値あるデータとして博物館に保管され続けます。今回は、完成した標本を「寄贈」か「持ち帰り」を選ぶことができ、寄贈した標本は番号ラベルが付けられたうえでデータベースに登録され、インターネット上で閲覧できます。自分の手でつくった標本が研究資料の一部になるという、貴重な体験になりました♪

特別エリアを見学!圧巻のコレクションが並ぶ昆虫標本室
続いては、2チームに分かれて、普段は公開されていない収蔵庫(昆虫標本室)を見学! 光や湿気、カビなどから大切な標本を守るためにさまざまな工夫や管理がされた収蔵庫。中に入ると、標本を保存する薬品の独特な匂いが漂い、大きな可動式の棚がぎっしりと並んでいました。「新しい標本が入るスペースはあるの?」と子どもたちから素直な疑問が飛び交いました。

今回、チョウやカブトムシ、そして新種発表の基準となる極めて貴重な「タイプ標本」まで特別に見せていただきました。ギラファノコギリクワガタや、羽の反射で色づく構造色を持つ美しいモルフォチョウなどを目の当たりにし「大きい!」「ピカピカできれい!」と子どもたちも大興奮! 研究の最前線を支える収蔵庫の様子を、井手先生の解説とともに間近で見学できる、本イベントならではの贅沢な時間となりました。

標本を使って分類!昆虫研究者の仕事を体験
プログラムの締めくくりは、ワークシートを用いた分類の実践です。 会場内にはワークシートと同じ並び方をした実物の標本も用意されており、子どもたちはルーペやデジタルマイクロスコープを使って細部までじっくりと確認します。

「はねが2枚」「毛が多い」といった特徴を手がかりにしたキーワードを使いながら、どの昆虫が仲間なのかを推測していきます。

まずは個人でじっくりと観察・分類を行い、その後グループで討議をしてチームとしての1つの案にまとめるという流れは、研究者が実際に行っている議論のプロセスそのもの!

「難しい!」と悩みながらも、グループで議論をしてまとめた内容をみんなの前で堂々と発表してくれました♪

分類学の実践を通して、分類は「あらゆる生物研究の基礎」であり、「100年後にも残る研究」であることを学んだ子どもたち。こうした細かな分類と研究が、未来の社会を支える様々な分野へと直接つながっていく事実に、みんな目を輝かせていました。

プログラムの最後には、井手先生から「昆虫は身近な野生動物。ほんの少し気にかけるだけで、知らない世界が見えてくる」という素敵なメッセージが送られました。
先生ご自身も、子どもの頃に夢中になった絵を描くことや生き物の観察が、現在の研究者というお仕事につながっているそうです。好きなことを追い続ける井手先生の姿は、子どもたちが自分の興味や好奇心を大切にしていくための、素敵なエールになったはず。

今回のイベントでのたくさんの発見が、子どもたちの輝く未来へとつながっていくことを願っています♪































