プログラミングコンテスト「第1回ドコモ未来ラボ」最終審査・表彰式、開催!
2024.03.27
ドコモ未来ラボ
2024年3月9日(土)、初の開催となる子ども向けのプログラミングコンテスト「第1回ドコモ未来ラボ」の最終審査と表彰式がdocomo R&D OPEN LAB ODAIBAで開催されました!
今回のコンテストのテーマは「未来の新発明」です。最終審査では、選出された15名の受賞者たちが一人ずつ、自らの作品を大きなプロジェクターに映し出しながら、作品のポイントや発明にかけた熱意をアピール。石戸 奈々子氏ら6名が審査員を務め、グランプリをはじめ最優秀賞、発想力賞、表現力賞、未来力賞の受賞者が発表されました。当日の模様を一部ご紹介します。
1,195件の応募作品の中から優秀作品が決定!
「初めてだって、楽しめる!」をコンセプトにした「ドコモ未来ラボ」は、全国の3歳から中学生までを対象としたプログラミングコンテストです。作品の審査基準となるのは「発想力」「表現力」「未来力」の3点で、使うプログラミング言語は自由、プログラミングスキルの高さも問われません。そのため初心者でも自由に作品を仕上げて応募することができます。応募部門は、未就学児童の部、小学校1~3年生の部、小学校4~6年生の部、中学生の部に分かれており、各部門で優秀作品が選ばれました。
第1回コンテストでは、2023年10月16日(月)~2024年1月14日(日)の募集期間で、1,195もの作品が集まりました。最終審査には、石戸 奈々子(慶應義塾大学教授/CANVAS代表)や石黒不二代氏(ネットイヤーグループ取締役)ら6名の審査員が参加し、受賞作品を選出しました。
「物流の2024年問題」に着目した作品がグランプリを受賞
今回、多数の応募作からグランプリに輝いたのは、小学校4~6年生の部の阿部 洸和(あべ ひろと)さんによる「AIトラックと空飛ぶ物流基地『スカイベース』」です。
ニュースでも話題の“物流の2024年問題”から着想を得たという本作品。 トラック運転手の負担を軽減するために、プログラミング言語のScratchを使って、AIトラックシステムと、空中に存在する物流基地を考案したそうです。 工夫したポイントは、人の勤務状況やモノ、配送ルートを最適化するためにアルゴリズムを活用したところです。
審査員からは「2024年問題を、いろいろな角度から考えて解決策を導き出した着眼点や発想力がすごい」「ネーミングセンスも素晴らしく、技術もセンスを持ち合わせた作品」「これからも将来のサービスを支えるような、いろんな発明をしていただければ嬉しい」という声が寄せられました。本作品は小学校4~6年生の部の最優秀作品にも選ばれており、阿部さんは大きな喜びを表していました。
(左)グランプリを受賞した阿部さん
(右)プレゼンテーション風景
未就学児童の部でも個性あふれる作品がたくさん集まりました。その中から発想力賞に選ばれたのは、細田 櫂 (ほそだ かい)さんの「未来の空飛ぶロボ」です。「未来はとても暑いと思うので、後ろにドライアイスの羽をもった野生生物を連れています」と、未来の世界を感じさせる作品ができました。
表現力賞を受賞したのは、グスマン 真輝男(ぐすまん まてお)さんの「みらいみらい」です。「待たずに、大勢の人がみんなでお餅を食べることができる」ようにと、高速でお餅をつくことができるロボットを形にしました。審査員からも「みんなの好きな餅つきを、もっと便利に表現した作品は素晴らしい」と評価されました。
(左)発想力を受賞した細田さん
(右)表現力賞を受賞したグスマンさん
古山 立樹(こやま たつき)さんは、大好きな魚の世界をViscuitで表現した「おさかな なかよし マシーン」で、未来力賞を受賞しました。海を豊かにしたいという思いから、「人もロボットも魚も、みんなが平和になるような未来のマシーン」が生まれました。
(左)未来力賞を受賞した古山さん
(右)「おさかな なかよし マシーン」
小学校1~3年生の部の最優秀賞に選ばれたのは、平田 紫風(ひらた しふう)さんの「居眠り運転の事故をおこさない発明」です。レゴ® エデュケーションSPIKE™で作った本作品は、平田さんがニュースで居眠り運転のことを知り「巻き込まれたら怖い」と感じたことから生まれました。コンセプトは「居眠り運転をすると、自動で安全に停車する未来の自動車」です。審査員からは「どうやったら車を移動できるのかなど、考えて工夫して努力したことが伝わってくる作品でした」と評価されました。
中学生の部では、石澤 滉基(いしざわ こうき)さんの「これからの生活に大活躍! 置き配box」が最優秀賞を受賞しました。石澤さんは、人手不足やネットショッピング需要の増加により増えてきた置き配システムに着目し、防犯的に安全な宅配ボックスを作りました。KOOV micro:bit MESHを使って作った宅配ボックスは、荷物が届くと自動でふたが開閉し、スマートフォンに通知して、配達者にお礼をしてくれます。審査員からは「実際にサービス化して世の中に広めることができるんじゃないかと、とても可能性を感じる作品でした」とコメントされました。
(左)小学校1~3年生の部 最優秀賞「居眠り運転の事故をおこさない発明」
(右)中学生の部 最優秀賞「これからの生活に大活躍! 置き配box」
AIやメタバースなどのデジタル技術を取り入れた作品が多数!
受賞作品には、「居眠り運転防止」「もの忘れ防止」「置き配box」など身近な問題を解決するものから、「海洋ゴミの回収」「地球温暖化」など環境問題の解決に挑むものまで、幅広いテーマ性が見られました。プレゼンテーションでは、「ロボットに付けた2本の羽を左右で同じように動かすのが難しかった」「宅配ボックスのふたをなかなか上手く開閉することができず、苦労した」などと、制作の苦労が明かされる場面も。制作者ならではの試行錯誤が、受賞の喜びを一段と大きくしたようでした。
また、ロボットの作品も多く見られました。昨今注目されているAIやメタバースなどのデジタル技術を駆使した作品は、複雑なアイデアやシステムを可視化することで、理解しやすくしているのが印象的です。さまざまな問題に対して柔軟な発想で解決を試みる子どもたちの意欲に審査員たちも刺激を受けたようで、「日本の未来は明るい」「新しい発想が湧いてきた」「将来を支えてくれるいろんな発明をしてくれたらうれしい」といった前向きな講評で締めくくりました。
(左)小学校4-6年生の部 表現力賞「AIライフサイクルCO₂スカウター」
(右)中学生の部 未来力賞「ロボットアーム」
次回の開催に向けて
プログラミングコンテスト「ドコモ未来ラボ」は、今回に引き続き、2024年度も開催予定です。プログラミングにチャレンジすることで、子どもたちの思考力や創造力、応用力を育むことができます。初心者でも楽しめるコンテストですので、ぜひ奮ってご参加ください。
「ドコモ未来ラボ」は、子どもたちが夢や未来に向かってワクワクする経験ができる「ドコモ未来プロジェクト」の一環として開催しています。本プロジェクトのほか、憧れのプロの世界を体験できる「ドコモ未来フィールド」、創作絵画コンクール「ドコモ未来ミュージアム」も展開しています。